松立山本住寺は、文永年間(1264〜75)に円珠院日唱上人によって創建された日蓮宗の寺院です。
日唱上人は宗祖日蓮聖人と出会い、直接教えを受けてからは熱心に法華経とお題目の信仰を弘め、
後に首題坊と称され本住寺を建立し、以来七百数十年にわたり信仰の歴史を今日に伝えています。
当山は、市川市下貝塚のゆるやかな高台にあり、縄文時代には、寺のすぐ近くまでが海岸線でした。
この高台では当時の集落や古墳が発見されており、竪穴式住居群と広さで日本一の
貝塚(曽谷貝塚・徒歩7分)の下手に位置していることが、この地名の由来となっています。
加えて、この近辺は当山が建立される以前、遠い先祖の時代から、この一帯は聖地であったとも言えるでしょう。
当山は、別名「いちょう寺」とも呼ばれています。境内地の中心から、天を仰いで伸びる
二本のいちょうの大木は当山の霊木として、春に芽吹き、夏は緑にあふれ、美しい秋の黄葉は、
かってはおよそ3キロメートル離れた本八幡駅からもその季節の移り変わりが見てとれたそうです。